東京藝術大学の漆芸研究室の成果展で名誉教授の作品や現教員や留学生、博士・修士学生の作品が展示されています。

現在、日本伝統工芸展が巡回中ですが伝統工芸士の作品とは異なる独自の表現には藝大らしさと言うか、各作家のオリジナリティの突き詰め方を感じることができるかと思います。

展示会場の様子。
全27名の作品が展示されています。

人間国宝 増村紀一郎氏の作品で花弁のような鉢で側面と底面の繋ぎ目のない曲面が美しい。

昨年ここで退任記念展が開催された小椋範彦氏の作品で着物の裏地のような縁の細工が映えます。

准教授 青木宏憧氏の作品。
メタルアートかと思ったら実際素材に金属が使われています。
漆ながら表面のサビのような表現が印象的。

テクニカルインストラクターを勤める佐々木岳人氏の作品。
某漫画を連想する人も少なくないかと思います。
離れてみると肌のような生々しさがありますが、近くで見ると硬質感があるのが面白い。

学生 肖 小 雪氏の作品で本人のフェティシズムを感じる女性の下半身をモチーフとした作品。
漆の艶っぽさがさらに増長させている。

教育研究助手 野田怜眞氏の作品。
文様が入っている方は光沢が映える反面、棘の方はバナナのマットな質感の表現が秀逸。根本のむしったところの異なる質感までこだわりを感じます。

テクニカルインストラクター 橋本遥氏の頭蓋骨をモチーフに螺鈿で朝顔の描かれた作品。花の下には脳みそが描かれています。

教育研究助手 小林このみ氏の作品でベティちゃんを彷彿とさせるスタイル。
足元がメッチャ細いんですがベースは木で作られているのかが気になります。

例年通り来場者には作品と漆芸の技術紹介の入った小冊子をもらうことができます。
こういった作品を見ているとつくづく伝統工芸を後世にも伝え、発展させていくにはその時代時代に合わせた若い世代の力が必要なんだと思い知らされます。

ちなみに今年で20年目ということですが特に特別なことはなかったですw
(なくても工芸好きにはとても楽しめる内容です!)